ターミナルケアについて🏥

 介護老人保健施設(老健)は、主に生活リハビリテーションを実施して在宅復帰や在宅生活を支援する施設です。しかし、ご利用者の中には、在宅生活と老健入所を繰り返しながら生活する中で、徐々に身体機能が低下し、看取りケア(ターミナルケア)を行う場合もあります。

 老健から在宅復帰された後、訪問リハビリや短期入所療養介護を利用したり、通所リハビリテーション(デイケア)に通っていても、徐々に老衰(フレイル)が進行して終末期を迎え、ご家族では対応できない場合に再度老健に入所するケースもあります。

 ターミナルケアは主に「身体的ケア」「精神的ケア」「社会的ケア」の3つに分けられます。通常の治療同様、ターミナルケアを行うかどうかはご利用者やご家族の意思に任されています。しかし、ターミナルケア開始の決断は、ご利用者やご家族にとって、大変デリケートな問題です。

 医師により回復の見込みがなく終末期に入ったと判断された場合、ターミナルケアを視野に入れたケアプラン(介護サービス計画書)が作られます。ケアプランは施設ケアマネジャーがご利用者やご家族からターミナルケアに関する希望を聞き取り、意思を尊重して作成しています。

 老健でのターミナルケアは、通常の介護と大きく異なるものではなく、その人をよく知るご家族や多くの専門職が連携・協力しながら、通常の介護の延長線上で行われます。

 医療面に於きましては、辛い症状を緩和するための投薬などが行われます。老健では医師・看護師が常駐しているため、安楽に過ごすための医療が提供できるというメリットがあります。