![]() できるADL? しているADL?💪 リハビリ専門職は、ご利用者の心身の機能を評価する上で「ADL=Activities of Daily Living(日常生活動作)」という言葉を用いることがあります。ADLとは「日常生活を送るために最低限必要な日常的な動作」と定義されており、具体的には、以下が挙げられます。 ・寝返りや起き上がりなどの“起居動作” ・ベッドや車椅子への“移乗動作” ・歩行や階段昇降などの“移動動作” ・着替えや装具の脱着などの“更衣動作” ・トイレで下衣の上げ下げや後始末などの“排泄動作” ・お風呂に入る、体を洗うなどの“入浴動作” ・歯磨きや髭剃り、お化粧などの“整容動作” さて、このADLですが、「できるADL」と「しているADL」とに分けて考えることができます。 「できるADL」=最大限の能力を用いて行うことができる動作を指します。 「しているADL」=普段の生活で行っている動作を指します。 更衣動作を基に例を挙げてみると 例:リハビリの練習中は(1)時間がかかっても一人で着替える事ができるのですが、普段の生活では(2)家族に着替えさせてもらった方が早いから手伝ってもらっている。 (1)できるADL=自立、(2)しているADL=家族介助、というように違いがあることが分かります。 この違いが大きいほど、後々の活動低下を招くリスクが高いと言われています。本来なら一人でできるのに、「なにかあったらどうしよう」「時間がないから」といった理由から、ついつい手伝ってしまうといったご家族や介護職員による「過剰介助=介助のしすぎ」が、「できるADL」と「しているADL」の差を大きくしてしまう原因の1つとなっているかも知れません。 老健施設には、リハビリテーションを担うリハビリ専門職が在籍しています。長期入所、短期入所や通所系サービスを通して在宅生活~施設生活において、ご利用者の心身状態に応じた生活上の留意点や適切な介助方法のアドバイス等を行い自立支援を行っていますので、気になる点があればお気軽にご相談ください。 |